おりえのあとりえ

宗谷織衛のあれやこれや

第五回ゆらぎPF卓「ファラズマは月を通して人を見る」


 古代の遺跡を探索し、死の剣ルナブランドを回収した一行。
 次なる目的地は北東、聖騎士たちの国ラストウォール
 その道中、君たちは影の国ニダルの首都パンゴライスへと足を踏み入れた。

 古く『暗黒の時代』より苦痛と拷問の神ゾン=クーソンを崇める大陸最古の国家であるニダルは、ゾン=クーソンと契約しその統治権を認められた貴族たちによって支配されており、貴族たちはその権利を失わぬよう、永遠の暗闘と民衆への苦痛にまみれた支配を続けている……。

 

 シェリアックスとの対等な同盟国であるここにはかの国の大使館が存在し、そこにはかつてナルティルス家の晩餐会で出会った貴族、オスタリアン・ワードロクサン男爵が在籍している。オーレリアは彼を頼って君たちの旅の道程を都合しようとしたのだが、返答代わりに届いたのはオーレリア宛の招待状と、一行宛の一つの依頼だった。
 その名を『ホラ吹きたちのギルド』――ゴラリオン中の物語作家、ペテン師、演者、その他口八丁の達人が集まり、物語や噂やホラや言葉遊びを披露する数奇者たちの会合。劇作家でもあるオスタリアンの手引きによって、オーレリアはその新たな一員として認められたのだった。

 五年に一度の会合を控えたオスタリアンは、君たちに護衛を依頼する。かつて横暴な公爵令嬢アスモディアのもとで奴隷として扱われていた――君たちの機転によって彼のもとへと帰った――彼の愛娘エマリアンドラ。幼い頃から離別していた彼女は貴族令嬢としての社交界への復帰を目前に控えていた。
 オラクルでもある彼女は、不吉な前兆を感じ取り、君たちを頼ったのだという。
 すなわち、『女、不浄、渇望、編まれた髪、過去の因縁、魂を握る邪悪の影』。

 それがただの迷信ではないことは明白であり、彼女かその周辺に危機が迫っていることは間違いない。
 君たちは、オスタリアンとオーレリアが嘘の館へ向かう間、エマリアンドラの護衛として舞踏会に立つことになる。


●レギュレーション
 日程:6/30 7/6(予備日)
 ツール:Discord どどんとふ
 レギュレーション:コアルルブ及びprdj wikiにて翻訳済みの追加クラス・種族・アイテムすべて使用可。PUは統合技能はなし、技能解放は有り。
 その他PUオプションは基本的にオフ、必要な場合にのみ適用。

 キャラクター・レベル5になったことで特技の習得が可能になっています。

 

・下記キャラクターに物語特技を配布します。
 シフェレレ
 提示された選択肢の中から一つを選ぶこと。

 ――《死の理由》 …サーレンレイ

物語特技 § Ultimate Campaign ▶ キャラクターの背景 ― パスファインダーRPG参照ルール集

 ――《忘れられた過去》

物語特技 § Ultimate Campaign ▶ キャラクターの背景 ― パスファインダーRPG参照ルール集

 

 イェール
 ――《クァールナー式死霊騎士剣術:初伝》
 前提:君は古アズラントの剣術指南を受けたことがなければならない。壁画や文書でも、直接的な指導でも構わない。
 利益:君はロングソードやそれに類する両刃かつ直剣の単純武器及び軍用武器の習熟を得る。また、該当する武器を用いた攻撃ロール及びダメージロール、クリティカル・ヒットを確定させるためのクリティカル・ロールに+1のボーナスを得る。
 目的:メンターから訓練を受ける。または、適切な数の敵を倒し、それによりこの失われた剣技の真の姿を探求する。
 目的達成による利益:この特技を失い、《クァールナー式死霊騎士剣術:中伝》の特技を得る。

 

 備考:セッション中に特徴として配布したものは削除し、この特技と互換してください。

第四回ゆらぎPF卓「霞がかるも青白き」

 

 ちょっとした冒険から始まった、古代の大いなるアーティファクトを巡る新人パスファインダー+1の旅路。
 屍の王ウェイヴィヒルの残した大いなる『死の宝珠』を奪還するため、太陽の女神サーレンレイの加護たる『生命の宝珠』を手に、一路北へと旅に出た一同は、死の宝珠に対する三つの秘宝の一つ、死の剣『ルナブランド』の情報を得て、悪徳蔓延るシェリアックスの地に降り立ったのであった。

 権謀術数渦巻く晩餐会を切り抜け、恐るべきウォーモンガー・デヴィルを打倒し、渦中の人物たるオーレリアを助けた君たちは、ナルティルス家に客人として逗留していた。
 まさしく彼女の家が守る秘宝こそが、宵闇に光る月の焼きごて『ルナブランド』に相違ないという。
 だがそれは武器としては全くの欠陥品であるという――ルナブランドは死を焼き付ける鏝であり、その力は使い手にすらも消えぬ刻印を焼き付けるのだ。
 持ち出すことも危険なその剣。しかしそこには、宝珠に繋がる何らかの情報も同様に記されていると思われた。その真贋を確認するには、それを直に目にするより他にない……。

 ルナブランドはナルティルス領の「冷たい森」の遺跡の地下深くに安置されており、遺跡自体も侵入者を拒む作りになっている。加えて、浅い部分は低位のモンスター、深部はルナブランドの死のオーラに当てられたアンデッドが徘徊さえしているようだ。
 アイオーメディのクレリックであるオーレリアの助けも遺跡の入り口までが限度である――君たちは遺跡を踏破し、最深部へと赴かねばならない。

 一方――闇に紛れ、君たちと同様に遺跡へ向かう影があった。


●レギュレーション
 日程:4/20(土) 予備日4/21(日) 4/28(日)ほか
 ツール:Discord どどんとふ
 レギュレーション:「『Ultimate Intrigue』を除く」コアルルブ及びprdj wikiにて翻訳済みの追加クラス・種族・アイテムすべて使用可。PUは統合技能はなし、技能解放は有り。
 その他PUオプションは基本的にオフ、PLの要望がある場合にのみ適用。

 キャラクター・レベル4になったことで能力値成長が可能になっています。

第三回ゆらぎPF卓「雲間に月を探して」


 言語学者マクスウェルが見つけた『死の宝珠』への手掛かり、それは屍王ウェイヴィヒルの残した三つの秘宝だった。
 その一つ、死の剣『ルナブランド』の伝承はシェリアックスにあると聞き、一同はマクスウェルの案内で一路アヴィスタン南西へと向かう。

 神魔アスモデウスが統べる秩序と苦悶の国シェリアックス。
 例外なき身分の壁と統制された搾取、それらを縛る無数の法『アスモデウス律法』によって維持される、恐らく世界でただ一つのデヴィル信仰を国教とする国家。
 連綿たる搾取の樹形図と、法と秩序に則った奸計――誰もが人を陥れ、這い上がろうともがく悪意の坩堝である。

 

 君たちはマクスウェルの手引きでシェリアックス貴族の晩餐会に客として招かれることに成功した――何を隠そう、マクスウェル氏はシェリアックスの貴族であるラタリオン伯爵の叔父なのだ。
 伝承、民話、それらを好む貴族たちのささやかな集まりの中で、貴族たちに上手く取り入り、剣に繋がる伝承を聞き出さなくてはならない。
 しかしシェリアックス貴族の晩餐会は単なるパーティではない。貴族たちが利権を高めるために相手を出し抜く隙を伺い、商人たちが己を売り込み少しでも多くの利益を得るために血眼になり、下女たちすらも成り上がるために密やかに男を誘い、主君の夫人を陥れようとする、政治的闘争の場であった。
 加えてそこに、奴隷解放を目指す反体制勢力『ベルフラワー・ネットワーク』が潜り込み、それを探すデヴィルが目を光らせている――。

 

 デヴィルに目をつけられても、マクスウェルの権力を損なっても、秘宝について知られても、このか細い手掛かりは途切れてしまうだろう……。
 君たちはマクスウェル氏の面目を守りつつ、秘宝に繋がる秘密を悪意あるものから隠しながら、剣の伝承を探り当てなくてはならない。

 

 

 日時 12/9(土) 13:00~

 レギュレーションは前回と同様。

 キャラクターレベルが3になったことで特技修得が可能になっています。ご注意ください。

 

※DMが公式のシェリアックスガイドを未読なので、公式設定と食い違うことがあります。ご了承ください。日本語訳版出てくれ頼む。

第二回ゆらぎPF卓「暗中模索から旅は始まる」

トレーラー


『新入りパスファインダー、大手柄!』
『古の秘宝見つかる――エスカダールで発掘ブーム再来』

 アブサロムの外国人区の話題はそれらで持ち切りだ。
 未だ大地には誰も知らぬ遺跡が眠っている――その事実はパスファインダーたちの興味と欲望を大いに刺激した。
 しかし都合の悪い事実は一部にしか知らされていない。君たちの持つそれが決して平穏で安全な物品というわけではないこと。邪悪な死霊術師が、その危険な宝物の片割れを手にしてしまったこと――。

 君たちは速やかに「死の宝珠」を取り戻し、二つの宝珠を墳墓の下へ納めなくてはならない。なぜなら君たちの持つ「生命の宝珠」こそが、死の宝珠の暴走をを押さえ込む唯一の手段なのだから。さもなくば死霊術師ケヴァラヴェクか暴走する宝珠が、未曾有の死者を生み出すことになるだろう。

 だが何をするにも手掛かりがない……。
 そんな君達の下へ、ある言語学者が呼び出しをかけた。

 君たちが先日書物の解読を依頼した、言語学者のマクスウェルから連絡があった。
 書物の中に、幾つか気になる記述があったという。

 だが訪れたマクスウェルの邸宅は荒らされており、マクスウェル自身の姿もどこにもなかった。
 ここで何があったのか、彼はどこへ消えたのか――恐るべき『死の宝珠』へ繋がるか細い手掛かりは、暗中に消えようとしていた。

 


途中参加者専用キャンペーン特徴


〔裏切られた者〕 君はこの都市の後ろ暗いところに住まい、末端として使われて、悪事に加担し、そのおこぼれに預かって生きてきた。そして今、約束されていた破滅が君の前に現れた。より強い悪によって下される、小悪党に待ち受ける三つの破滅――トカゲの尻尾切り、捨て駒、そして裏切りが。
 君は反応セーヴに+1の特徴ボーナスを得る。

 

〔悪党を追う者〕 君はアイオーメディの掲げる正義と秩序の剣の下、この都市の治安を守る職業についている。そしていまは探偵の真似事をしていた。悪党を追いかけ、奴らが纏う闇の衣を引き剥がし、悪事を暴き出さねばならない。だが今日に限っては、一歩遅れてしまったのだ。
 君は(罠でない)隠されたものを探すための〈知覚〉判定と追跡のための〈生存〉判定に+1の特徴ボーナスを得る。

 

〔友を探す者〕 君はマクスウェルと知己の間柄だった。ふと顔を見ようと思ったのか、あるいは何か用事があったのか、いずれにせよその日君はマクスウェルの下を尋ね、そして彼が消えてしまったことを知った。
 君は意志セーヴに+1の特徴ボーナスを得る。

【TRPG:Pathfinder】第一回セッションの助っ人NPCについて

 

 どちらか選んでください。


セリカ Celica

女性、ハーフオーク、1レベル・パラディン
LG/中型サイズの人型生物(人間)
イニシアチブ +2; 感覚 暗視60ft〈知覚〉+0

防御
AC 19、接触12、立ちすくみ17(+5鎧、+2【敏】、+2盾)
hp 13(1d10+2+1)
頑健 +4、反応 +2、意志 +3

攻撃
移動速度 20フィート
近接 ロングソード=+5(1d8+3/19~20)
近接 グレートアックス=+5(1d12+3)
遠隔 ショートボウ=+3(1d6/×3)
特殊攻撃 悪を討つ一撃1回/日(+2攻撃ロール・AC、+1ダメージ)
パラディンの擬似呪文能力 (術者レベル1; 精神集中+3)
回数無制限―ディテクト・イーヴル

一般データ
【筋】16、【敏】14、【耐】14、【知】10、【判】10、【魅】14
基本攻撃 +1; CMB +4; CMD 16
特技 《迎え討ち》
技能 〈職能:軍人〉1+3〈真意看破〉1+3; 鎧による判定ペナルティ -5
特徴 〔奴隷の証〕、〔純粋なる信仰〕、〔死ねない〕、〔対応者〕
言語 共通語、オーク語
その他の特殊能力 オーラ(微弱・善)、行動規範
信仰 アイオーメディ

装備 ロングソード(15gp 4lb)、鉄ライト・シールド(9gp 6lb)、スケイル・メイル(50gp 30lb)
グレートアックス(20gp 12lb)、ショートボウ(30gp 2lb)、アロー20(1gp 3lb)
パラディン用具(11gp 30lb)(背負い袋、携帯用寝具、ベルトポーチ、安価な神聖文書、火打ち石と打ち金、鉄の深鍋、携帯食器一式、ロープ、石鹸、松明(×10)、保存食(5日分)、水袋、木製の聖印)
装備保守用具(8gp 19lb)(金属の磨き粉、小さなヤスリ、革すき用ナイフ、保革油、柔らかい布2枚、予備の革紐、縫い針、若干数のボタン)
鏡(10gp 0.5lb)、鉤付きの矢、(1gp 0.5lb)、袋(0.1gp 0.5lb)、毛布(0.5sp 3lb)、錬金術油(5gp 1lb)14gp 3sp

特殊能力
・〔奴隷の証〕技能判定に失敗したとき、それが失敗した技能判定を再び試みる一部分でない限り君の次のターン終了時まで君の試みる技能判定もしくは攻撃ロールに-2のペナルティを受ける。
・〔純粋なる信仰〕君は意志セーヴに+1の特徴ボーナス、(悪)の副種別を持つ来訪者に起源を持つ呪文や効果に対する全てのセーヴィング・スローに+1の特徴ボーナスを得る。
・〔死ねない〕瀕死状態の時の容体安定化の【耐久力】判定を試みるとき、判定のペナルティは、君の現在ヒット・ポイントの負の値の代わりに、その半分のみだけとなる。
・威嚇/Intimidating:その恐ろしい特徴により、ハーフオークは〈威圧〉判定に+2の種族ボーナスを得る。
・オークの血/Orc Blood:ハーフオークは種族に関連した全ての効果において、人間とオークの両方として扱われる。
・武器精通/Weapon Familiarity:ハーフオークはグレートアックスとファルシオンに習熟している。また、"オーク"と名前に記載のある武器を全て軍用武器として扱うことができる。
・オークの凶暴性/Orc Ferocity:ハーフオークは1日1回、ヒット・ポイントが0未満で死亡していない状態に陥ったとき、1ラウンドの間満身創痍状態として行動することができる。行動後次のターンにヒット・ポイントが0以上に至ってない場合、即座に意識を失い瀕死状態になる。

・《迎え討ち》:君が1ラウンドに行える機会攻撃の回数は、【敏捷力】修正値回数(2)増加する。また、立ちすくみ状態の時も機会攻撃を行える。

・善のオーラ(変則)/Aura of Good
・ディテクト・イーヴル(擬呪)/Detect Evil
・悪を討つ一撃(超常)/Smite Evil

 

 


ルオ・ランメイ 羅嵐美 Ruo Ranmei

女性、人間、1レベル・モンク
LN/中型サイズの人型生物(人間)
イニシアチブ +2; 感覚 〈知覚〉+6

防御
AC 14、接触14、立ちすくみ12(+2【敏】+2【判】)
hp 15(1d8+2【耐】+1適性クラス+4《追加hp》)
頑健 +6、反応 +6、意志 +4

攻撃
移動速度 30フィート
近接 連打=+4/+4(1d6+3+1特徴)、または素手打撃=+4(1d6+3+1特徴)
遠隔 ダーツ=+3(1d4+3)
特殊攻撃 朦朧化打撃(1回/日、DC12)、連打

一般データ
適性クラス:モンク
【筋】16、【敏】14、【耐】14、【知】10、【判】14、【魅】10
基本攻撃 +1; CMB +4; CMD 18
特技 《強打》《追加hp》
《素手打撃強化》《朦朧化打撃》《迎え討ち》
技能 〈軽業〉Lv1+2+3、〈知覚〉Lv1+2+3、〈脱出術〉Lv1+2+3、〈水泳〉Lv1+3+3
特徴 〔導きの霊〕〔チュエインの武術家〕
言語 ティエン語、共通語
戦闘用装備
 ダーツ*3 1.5gp 1.5lb
その他の装備
モンク用具 8gp 22lb (背負い袋、ベルトポーチ、毛布、ロープ、石鹸、松明10、保存食(5日分)、水袋) 気付け薬12/12 25gp 0lb
モンクの服 5gp 2lb ポンチョ 0.5gp 2lb

特殊能力
・連打
 全ラウンド行動で追加一回攻撃、武器素手組み合わせ可、複数武器使用ペナルティなし
・《朦朧化打撃》
 攻撃ロール前に宣言。ダメージを与えた場合、朦朧状態。DC10+(CL/2)+【判】(=DC12)頑健セーヴ。1回/日。人造、粘体、植物、アンデッド、非実体、クリティカル・ヒットの効果を受けないクリーチャーには無効。
・《強打》
 攻撃ロール前に宣言。攻撃ロール・CMB-1、ダメージロール+2。
・《迎え討ち》
 機会攻撃回数+2(3/ラウンド)
・〔導きの霊〕
 1回/日、即行アクション、次のd20ロールに2回ロールし、良い結果の方を採用できる。片方の出目が20ならもう一度使用できる
・装備制限
 鎧、盾、中以上の荷重で連打、【判】ACボーナスを失う。

【TRPG:Pathfinder】秘術師系統クラス概説

 

 ルーンマスターやりたいけど各クラスごとの差別化がいまいちできない、何が違うのか分からない、そんなあなたへ。

 

●秘術師クラスの基本的なこと

 大体技能ランクが2+【知】と極めて少ないが、〈呪文学〉など高いDCを求められ、かつ他のクラスではあまりクラス技能にならない技能に適性を持つ。

 ヒット・ダイスはd6ほど。防具適性はないか軽鎧まで。

 秘術呪文の構成要素は動作+音声+触媒であることがほとんどで、身動きを阻害される状況・装備では唱えられないか、失敗確率がついてくる。追加ルールありなら失敗時にパルプンテ

 

【ウィザード】

 魔術を体系だった学問として取り扱う、典型的な魔術師。

 全ての呪文を習得している代わりに、呪文書に記載された呪文を毎朝スロットに一つずつ当てはめる準備が必要。

 呪文書の内容はレベルアップごとに二つ増え、かつ冒険の結果次第でも増えていくので、呪文のレパートリーは豊富。その分呪文の使用回数は控えめ。またボーナス特技が得られるので呪文修正特技やアイテム作成特技を取る余裕もある。

 使用する能力は【知力】。そのため他の秘術師と比べて技能の数に余裕があり、道具作成なども手がけられる。

 使い魔や絆の品や呪文系統専門化など、キャラ作成段階の選択肢が豊富で様々なことが出来る。一方広い選択肢故に呪文やアイテム、システム、特技など様々な分野に精通する必要があり、かつ少ない呪文発動回数を効率よく運用しなくてはならないこと、そのために朝の呪文準備段階でその日必要になる呪文を正確に読む必要があることなどから、かなり熟練者向けのクラス。

 

・詳細

 「秘術の絆」能力により、使い魔か絆の品を得る。使い魔の場合はステータスへのボーナスと、使い魔を介した情報収集や呪文の遠隔発動が可能になる。絆の品の場合、高品質なアイテムを一つ獲得し、これを用いて呪文書に記載してあり、かつ準備していない呪文を一つ唱えることが出来る。

 使い魔はそれぞれ暗視や水中行動など種族特有の能力を有し、加えてカラスなどは会話能力すら得る。戦闘させるのは厳しいが、レベル上昇に従って意思疎通や呪文の遠隔発動が可能で、距離:接触の呪文を扱いやすくなる。

 絆の品は概ね二種類ある。一つ目は武器や装飾品である。これらは常に高品質で、更に《魔法の武器防具作成》など絆の品と同種のマジックアイテム作成特技を習得すると、この絆の品にも魔法の効果を与えることができるようになる。二つ目は魔法の収められたスタッフやワンドである。ワンドは50チャージを持つが使い切りかつ単一の呪文しか収められない。が、絆の品のワンドはアイテム作成特技によって作り直すことが出来る。スタッフは10チャージだけだが、毎朝レベル最大の呪文スロットを一つ消費することでチャージし直せ、また呪文が複数種類込められている。何れにせよウィザードの呪文使用回数の不足を補う事ができる。

 更に、いくつかある呪文系統を一つ専門化する事ができる。専門化する事で僅かな特殊能力と、専門系統用の呪文スロットを得られる。だが専門化すると対立系統を二つ選択しなくてはならず、その系統の呪文発動コストが上昇するため吟味が必要。

 呪文修正特技は準備時に適用する。そのため、発動時になって追加効果を変える事はできない。

 初期から《巻物作成》を持ち、ボーナス特技でアイテム作成特技を得られるので、マジックアイテムのクラフトも得意。全ての呪文を習得しているという特徴はアイテム作成時に生きてくる。

 

ソーサラー

 先天性の秘術師。血に宿る力を才覚で扱う。

 呪文の修得可能数がかなり少なく、能力値ボーナスによる追加修得すらない。そのため習得する呪文を吟味する必要がある。

 代わりに呪文スロット量に極めて優れており、呪文をバカスカ撃ちまくれる。0レベル呪文に至っては無制限に使用可能。

 呪文を【魅力】で唱えるため、技能なしでも多少は交渉事を担当出来たりする。

 何と言っても特徴は「血脈」。天使、精霊、悪魔、異形のもの、はたまた大いなる運命……超越的存在たちに影響を受けたか実際に交わったかをして、その血脈に宿した秘術の力。自身が何の血を引くのかによってボーナス呪文と特殊な能力を得られる。

 

・詳細

 ウィザードほど語ることは多くない。少ない呪文修得数を呪文スロットの数で補う。そのため汎用性が高く強力な呪文をガンガン連発することになり、結果的に攻撃呪文など繰り返し使えることに意味がある呪文を選ぶことになりがち。

 血脈も、種類自体は多いが一つの種類の中の選択肢は多くなく、同じ血脈のソーサラーならば似通った能力を持つことが多い。

 裏を返せば一度選んでしまえば運用に悩むことが少ないということでもあり、秘術師の中では初心者向け。

 呪文修正特技も発動時に選択するため扱いやすい。

 使用能力が【魅力】であること、ボーナス特技が7,13,19レベルにしかなく、血脈の提示する選択肢しか選べないことなどから、アイテム作成は苦手。また探索面でもウィザードにやや劣る。

 

【アーケイニスト】

 ウィザードとソーサラーの複合クラス。学んだ魔法を才能に寄って改変して操る、才覚ある魔術師たち。用いる能力値は【知力】。

 呪文修得数はウィザード同様呪文書を用いる。当然冒険の最中で増やすことも出来る。一方で呪文の発動の仕方はソーサラーと同様、スロットを消費する方式。準備可能数まで好きな種類の呪文を呪文書から準備し、それをスロットを消費して唱える。毎朝の準備でスロットごとに呪文を割り当てる必要はなく、また同じ呪文を複数回唱える事も出来る。能力値ボーナスで増えないのも同様。分かる人はD&D5以降のウィザードと同様と覚えてほしい。

 呪文スロット数はウィザードとソーサラーの中間といったところ。ウィザードほど少なくはない(概ね+1程度)。0レベル呪文を無制限に唱えられるところも同様である。

 しかし呪文スロットを消費することで「秘術蓄積」を得て、これを用いて呪文を強化したり、「アーケイニストの秘技」に費やすことで呪文に類する特殊な能力を発動できるため手数も豊富。多彩さと堅実さを兼ね備えたクラス。秘術師初心者向け。

 

・詳細

 兎にも角にも「アーケイニストの秘技」が特徴のクラス。秘技には様々な種類があり、攻撃呪文に似た能力から防御やバフの他にも、短距離転移のように便利なものから、ボーナス特技の獲得など秘術蓄積を用いないパッシブ効果のものもある。ソーサラーの血脈やウィザードの使い魔を得ることも出来る。

 特に「素早い修得」の秘技があれば準備している呪文をいつでも変更できるため、他の秘術師とくらべてずば抜けた対応力を誇る。

 呪文修正特技の準備もウィザードとソーサラーの方式を両方共選べる。ソーサラー方式の方が便利なのだが、秘技の「呪文修正合成」により「予めウィザード方式で修正した呪文を、発動の際にソーサラー方式で更に修正する」といった芸当が可能になったりもする。

  秘技の選択でキャラ性が変化する他、呪文も扱いやすく、【知力】型なので探索も得意と、秘術師としては癖もなく欠点もなくと扱いやすい。超がつく初心者向けクラス。

 尖った強みなどなくとも秘術呪文自体が尖っていて強力なので、それを癖なく扱えるというのは立派な強みだ。

 

ウィッチ】

 何かの上位存在に対する霊的な交信により呪文を得る呪術師。

 魔法の発動形態はアーケイニスト型。ただし呪文書の代わりに使い魔に呪文を蓄える。呪文書と同様レベルアップごとに二つの呪文を追加で修得し、また他のウィッチの使い魔や、そうでなければ巻物からも呪文を修得することが出来る。

 呪文の発動回数は概ねウィザードと同様。能力も【知力】型。

 特徴は「呪術」であり、補助、妨害、そしてユーティリティに偏った能力を2レベルごとに得ていく。ダイスの振り直しだのステータス低下だのAC強化だのの分かりやすいバフデバフから、変装、言語理解、回復なども扱える。

 呪文の内容もウィザードとは違うリストを用いる。中にはクレリックの回復呪文やウィッチ専用呪文などもある。何れにせよ攻撃は苦手であるということだけは確かだ。例外的に、元素の守護者を選ぶと攻撃呪文を覚えられるようになる。

 

・詳細

 己の交信する霊的な守護者を選択し、そこからボーナス呪文を得られる。選択するのは守護者が扱う能力の傾向であり、それが具体的になんであるかはPLとGMで決められる。血脈などと違い追加能力を得られるわけではない。

 一応、インフリクト系とキュア系を呪文を両立出来る数少ないクラスでもある。使い道はあまりないが。

 イル・オーメンのような悪辣な妨害呪文と状態異常呪文を数多く持つが範囲効果に乏しくクラウド・コントロールを苦手としており、少数の危険な敵を呪文で無力化して後はバフをかけた前衛に任せるというような戦い方になる。派手ではないが堅実。

 

【サモナー

 別次元界から己だけの「幻獣」を招聘し、その繋がりの内に秘術を見出し、操る。

 ここではアンチェインド版のみを扱う。――初期サモナーは有り体に言ってバランスブレイカーである。PUサモナーも大概だが。

 呪文発動タイプはソーサラー型。限られた修得枠から準備の必要なく呪文を操る。0レベル呪文こそ無制限だが、発動回数は極めて限られており、ウィザード以下である。またウィザードの習得できる最大呪文レベルが9であるのに対しサモナーは6である。

 秘術師としては劣ると言っても呪文のラインナップは凶悪なものが揃っており、他のクラスと比べても遜色ない。またヒット・ダイスがd8であることも特徴の一つ。

 使用する能力値は【魅力】。

 何より使役する幻獣が攻防共に強力で、属性も姿形も攻撃手段も融通が効く。幻獣のみを対象とする幾つかの呪文も覚える。

 

・詳細

 幻獣の高い攻撃力を呪文によってバックアップして戦うことになる。スロット数的にも攻撃呪文による戦闘は苦手だが、幻獣は前衛と近しい火力を有しており、総合火力は高い。

 何より幻獣は「副種別」により様々な能力を獲得する。憎きエレメンタル共の状態異常耐性だの、エンジェルの広範な属性耐性だのを得られてしまうため、防御能力も地味に高い。幻獣のデザインは自由で、人型も選べ、また武器や防具やその他装備を扱わせることも出来るし、四足獣型で強力な爪や牙による連続攻撃をさせてもいい。

 ファイターの火力を維持しながらウィザードの補助・妨害呪文を唱えるため、ぶっちゃけ調整された現在でも凶悪。一方でディスミサルのような召喚生物の強制送還呪文が致命的という弱点もある。

 

【メイガス】

 呪文と武器の扱い双方に長けた魔法戦士

 呪文発動タイプはウィザード型で、呪文の準備数もウィザードと同様。呪文書に記した呪文をスロットに当てはめて準備する。

 呪文のスロット数はサモナー程度だ。扱える呪文が6レベルまでなのも同様である。呪文に用いるのは【知力】だが、前衛をこなす都合【筋力】【敏捷力】【耐久力】も重要。

 魔法戦士として、軍用武器及び軽装鎧への習熟と、軽装鎧に限った秘術失敗確率の無視である。d8のヒット・ダイスも合わせて、ローグ程度には防御力がある。

 特徴は何と言っても「呪文戦闘」と「呪文撃」。二刀流扱いとして片手武器による攻撃と呪文発動を両立出来る他、接触呪文の発動の際の近接接触攻撃を武器攻撃判定で置き換え、呪文効果に武器攻撃ダメージを合わせて与えることが出来る。

 また、アーケイニストのそれに似た「秘術集積」や「メイガスの秘奥」の能力も持つ。

 

・詳細

 「呪文戦闘」「呪文撃」の複合により、一ラウンドに二回武器攻撃を繰り出せる。ペナルティ軽減に《二刀流》特技が不要な一方で、それを取らないがゆえに二刀流の派生特技も取れない。

 秘術集積の量はアーケイニストに劣るが、「呪文喚起」により集積を消費して使用した呪文をスロットごと再準備状態にすることが出来る。そのため呪文の使用回数はむしろウィザードを超えうる。

 前に出づらいウィザードではうまく使えない強力な接触攻撃呪文を扱いこなす。フロストバイトだのフリジッド・タッチだのヴァンピリック・タッチだのである。フリジッド・タッチは2lv時点で[冷気]4d6ダメージといかれたダメージ量を誇り、ヴァンピリック・タッチは言わずもがな与えたダメージと同量の一時的HPを獲得する。

 他にも攻撃後ヴァニッシュだの、バフ掛け即武器攻撃だの、厄介で楽しい悪さが色々出来る。

 一方接触攻撃主体の関係上秘術師としては射程が短く、片手武器しか使えない+接触呪文を唱えないと二回攻撃出来ないため前衛としては通常攻撃の威力にいまいち欠ける。呪文と呪文撃の使い所、立ち位置、装備と特技の取捨選択を問われる上級者向け。

【TRPG:Pathfinder】ローグの取るべき技能について

 

 悩んでた人がいたので私見をまとめておく。

 あくまで私見であることに留意されたし。

 

〈威圧〉
 交渉事もそうだが、怯え状態付与に使う。攻撃とセーヴ、技能と能力値判定に-2できるので、通りさえすれば中々優秀。戦闘用途だけ見るならはったりと互換。
〈軽業〉
 機会攻撃を受けずに挟撃取るため。他にも悪路を先行して問題確認、シティでも屋根上を飛び渡って移動したり壁蹴ってパルクールしたりと用途が多い。
〈隠密〉
 言わずもがな、隠密行動に必要。背後を取ったり、逃げたり、こっそり調べたり忍び込んだりと使い道は山ほどある。
〈装置無力化〉
 ただでさえ罠解除は難しいので、得意なローグがこれを高めずしてどうする、ということになる。低レベルの内は過信は禁物。
〈脱出術〉
 筋力が低くなりがちな一方前に出るという関係上ローグは組み付きに弱く、それの対処は必須。術やアイテムで処理するなら切ってもいいが、それらは使えない状況があることに注意しよう。
〈知覚〉
 何はなくとも、あらゆる物事は気付かなければ見過ごすのみ。罠も、手がかりも、捜し物もだ。不意打ち回避の意味も込めて最優先。
〈知識〉全般
 ないと判定できないし、敵クリーチャーの識別にも使える。特にダンジョン探検や地域(地理ではない)はよく使う。
〈手先の早業〉
 スリや手品の他にも、武器を隠し持つのに使う。官吏から牢屋の鍵をくすねたり、武装解除したふりをしてダガーを忍ばせておいたり、盗賊らしいことが出来る。
〈はったり〉
 交渉事もそうだが、フェイントにも使う。次の攻撃で【敏】ボーナスを削れるので、単独戦闘向け。戦闘用途だけ見るなら威圧と互換。
〈魔法装置使用〉
 対魔法の罠もそうだが、未習得呪文の入ったワンドやスクロールを使うのに必要。マジックアイテムを経由すればローグでも魔法を使えるのだ。

 

 〈知覚〉〈装置無力化〉〈知識〉〈脱出術〉〈軽業〉辺りは必ず持ちたい。これらをベースに好きに取捨選択していく。

 これらはあくまでローグの技能であって、これがバードだったりレンジャーだったりするとまた話は変わってくる。