おりえのあとりえ

宗谷織衛のあれやこれや

【TRPG: Pathfinder】キャラクター作成の手引

 

 ●はじめに

 prdj wiki、いやその原語版も含めて、キャラ作成はとても難解です。
 というのも、キャラ作成に必要な情報がコアルルブ内部でとっちらかっていて、探してまとめるのが大変なのです。
 ただでさえ各クラスでデータが大量にある中で、それをどう組み立てるのかが分からないというのは中々致命的です。
 なので、ここでは実際にキャラクターを作成しながら、キャラクター作成のためにどのページを参照すればいいのか、どういう手順を辿るのかを紹介します。


●目次

  1. どんなキャラをやるのかを決める
  2. クラスを決める
  3. 種族を決める
  4. 能力値を決める
  5. 特技を決める
  6. 技能を決める
  7. キャラクター特徴を決める
  8. アイテムを買う
  9. (習得する呪文を決定する)
  10. ステータスを算出する
  11. 名前をつける


1.どんなキャラをやるのかを決める
 キャラを作るに当たってまず必要なのは、何をやるのかということです。
 なにもないところから突然キャラを決めることは難しいでしょう。
 なので、一つの取っ掛かりから少しずつ膨らませていきましょう。

 今回は、まずパーティ間の役割を決めることにします。
 Pathfinderにおいて、パーティには概ね四種類のタイプを取り揃えることが奨励されます。戦士、盗賊、魔術師、神官――つまり「前衛職」「技能職」「秘術職」「信仰職」の四種類です。

 前衛は文字通り、前線に立って武器を振るい、敵の攻撃を受け止める役割になります。高いHPと、武器を用いた戦闘能力、そして防御なり回避なり敵の攻撃に対する何らかの対策が必要になります。
 技能職は、冒険の最中に起こる様々な問題に対し、身につけた技能でそれを突破する役割です。宝箱の解錠、罠の探知、野外散策、情報収集、あるいは魔道具の扱い方……それらを担当してPTを助けていきます。
 秘術師は、多様な呪文を操り状況を突破する役割です。無数にある呪文と限られた使用回数をうまく使って味方を助け、不利をひっくり返しましょう。技能職の手の届かない呪文や魔法の知識に関する技能も担当します。
 信仰職は、主に信仰呪文を用いて、味方の補助と回復を担当する役割です。神に仕える者、自然に仕える者と様々ですが、いずれにせよ己の宗教や戒律に縛られ、これに背くことは出来ません。

 他の参加者との協議の末、今回は信仰系クラスを担当することにしました。

 今回はPTとの兼ね合いから決定しましたが、勿論あなたは自分がやりたいキャラのイメージ、炎と雷を統べる大魔術師とか、華美な装束に身を包んだ剣士とか、そういうものを優先しても構いません。


2.クラスを決める
 傾向が決まったので、クラスを決定することにします。
 信仰系のクラスは、Core Rulebookに「クレリック」「ドルイド」、Advanced Player Guideに「オラクル」、Advanced Class Guideに「ウォープリースト」「シャーマン」があります。

 ACGのクラスは既存の二つのクラスの要素を融合させて出来たもので、ウォープリーストはファイターとクレリックの、シャーマンはウィッチとオラクルの要素を引き継いだクラスです。今回はこれらは使わないことにしましょう。
 また、いわゆるペット職であるドルイドも今回は使用しません。
 すると、選択肢はクレリックとオラクルになります。

 二つのクラスをチェックし、オラクルを選択することにしました。神の手によって呪文と神の加護を得、それがために身体機能に障害を負った、文字通りの「啓示を受けた者」です。
 オラクルが必要とする能力は基本的には【魅力】です。

 クラスはただ選択しただけでは終わりません。Pathfinder RPGにおけるクラスとは、様々な能力によって特徴づけられた存在なのです。
 クラス表を参照し、それに書かれた能力を習得します。
 ここで、あなたは任意の一つのクラス・アーキタイプを選択することも出来ます。アーキタイプとはクラスの持つ諸能力を別の能力に置き換えるものです。もっともクラスの方向性と矛盾することはない、ちょっとしたマイナーチェンジになります。今回は使用しないことにします。

 オラクルの能力は「神秘、オラクルの呪い、祈り、啓示」です。
 「神秘」とは、オラクルが受けた啓示、振るう力の源泉となるもの――献身、祈願、使命感を表すものです。
 今回は「生命」を選択します。即ちこのキャラは、生命の躍動と保護を願い、それらの神々によって啓示を受けるのです。
 クラス技能に〈動物使い〉〈知識:自然〉〈生存〉が加わります。ボーナス呪文は、1レベルである現在は得られません。
 「オラクルの呪い」とは、オラクルが患う障害を指します。これは単純な呪いではなく、損害と利益を同時にもたらすものです。
 今回は「曇った視界」を選びました。視界が30ftになりますが、代わりに暗視能力を持ちます。遠くは何も見えませんが、手元にあるものは見逃しません。
 「祈り」とは0レベル呪文を無制限に発動できる能力です。
 「啓示」とは、神秘に付随するその力の発露のことです。選択した神秘領域に記された啓示リストの中から一つを選んで習得します。
 今回は「放出」を選びます。クレリックがするように、正エネルギーの波動によって範囲内の他者を全て回復し、またアンデッドを害する事ができます。

 他のクラスでも、このようにしてクラス特有の能力を習得し、ときにリストの中から一つを選択することになります。


3.種族を決める
 次に種族を決定します。
 種族はAdvanced Race Guideに大量に存在しますが、今回はそのうち基本クラスのみを使うことにします。
 オラクルは【魅力】によって呪文を唱えるため、【魅力】が減少する種族は避けたいところです。

 今回は人間を選択しました。その多様性故に、人間種族は能力値を一つ選んで+2することが出来、技能ランクに+1のボーナスを得て、またボーナス特技を一つ得ることが出来ます。


4.能力値を決める
 クラス・種族が決定したなら、能力値を決定しましょう。
 一般に、PFのキャラメイクでは能力値購入方式が採用されます。公式キャンペーンの一般的な設定に基づき、能力値ポイントは20ポイント持つことにします。

 オラクルが必要な能力値は呪文の発動に用いる【魅力】のみです。
 と言っても、回復職であるオラクルの生存性はパーティ全体の生存性に直結しているため、【耐久力】【敏捷力】もおろそかに出来ません。これらは攻撃の回避や状態異常の抵抗を示すセーヴィング・スローにも影響します。
 セーヴィング・スローと言えば【判断力】も捨てられません。呪文による洗脳や誘惑などの状態異常へのセーヴに関わります。
 翻って、【筋力】【知力】はあまり必要ではありません。このあたりを低めに作るべきでしょう。

 以上を踏まえて、順繰りに当てはめていきましょう。
 【魅力】は高ければ高いほどよいので、まずは18点まで伸ばします。20ptのうち17ptを消費しました。……流石にこれでは他の能力値が低くなりすぎるので、16点まで落とすことにします。これで残りptは10ptです。
 【耐久力】に5pt振って14点、後衛に位置する以上恐らく最も頻度の高いセーヴロールは呪文による状態異常でしょうから、【判断力】も14に。これでポイントを使い切りましたから、残りのステータスは10になります。

 【】10【】10【】14【】10【】14【】18

 となりました。
 このうち実際にゲームで使用するのはこの数値よりも、ここから算出される能力値修正の方が多いでしょう。能力値修正は以下の通りです。

 【】0【】0【】+2【】0【】+2【】+4


5.特技を決める
 さて、ここからはもっと大量のデータに向き合っていきます。
 そうです、今まで見てきたデータは前座です。

 Coreの特技ページをご覧ください。
 そうです、この分量と戦います。しかも特技はサプリメントごとにどんどんと追加されているので、実際にはもっと恐るべき分量があります。
 と言っても、基本的なものは全てCoreとAPGに乗っているので、これを参照すればいいでしょう。また、あるクラス能力を習得条件にする特技は、殆どがそのクラスが記載されているルールブックの特技ページに存在します。

 では見ていきましょう。
 一般に、イニシアチブ判定(ラウンド間の行動順を決定する判定)に+4される《イニシアチブ強化》と3+[d3を超えるHD*1]のHPを得る《追加hp》、基本移動速度を5ft増加させる《快速》、それぞれ頑健・反応・意思各種セーヴに+2する《頑健無比》《神速の反応》《鋼の意志》はキャラクターを問わず有益と言えます。

 今回は違いますが、武器を用いた戦闘を得意とするキャラクターならば命中修正を減らしてダメージを増加させる《強打》や特定の武器による攻撃ロールとダメージロールに+1する《武器熟練》がほぼ必須の特技で、《クリティカル強化》なども有効です。
 呪文使いならば呪文修正特技と呼ばれるものには目を通しましょう。呪文の発動にオプションを付加できるようになります。《文音声省略》《呪文動作省略》《呪文高速化》などですね。

 そして、クラス能力を強化する特技各種。
 オラクルの場合は追加で一つ啓示を習得できる《啓示追加》などになります。

 今回習得できる特技の数は、キャラクター作成時の一つに加えて人間の種族特徴から一つ、の合計二つです。
 追加の啓示は必要ないので、素直に《イニシアチブ強化》《追加hp》を選択しておきます。


6.技能を決める
 PFにおける技能は35種あります。
 これはサプリメントで増えないのでご安心ください。Pathfinder Unchainedを導入すると技能が統合されて種類が減りますが、既存のデータとの整合性確認が面倒なので不採用のことが多いでしょう。

 さて、膨大な数の技能が存在しますが、これについて大きく悩まなくてはならないのは主に技能系クラスです。技能ランクが高い、つまり技能を大量に習得できるローグバードは、冒険の道中を支えるためにこれらを吟味する必要があります。
 そうでないキャラであれば、よほど仲間と被っていない限りは自分の得意な能力値を考えつつ趣味で決めてしまっても構いません。

 オラクルの技能ランクは「4+【知力】修正値」のため、今回はそこまで悩まないことにします。
 現在の技能ランクは4+【知力】修正値0+人間の種族ボーナス1=5、五つの技能を取得できます。技能レベル最大値はキャラレベルとほぼ同一なので、今回は1レベルまでです。
 ここで、クラス解説の「クラス技能」を参照してください。クラス技能に設定された技能を扱う時、判定に+3のボーナスが得られます。
 オラクルのクラス技能は、〈交渉〉【魅】、〈呪文学〉【知】、〈職能〉【判】、〈真意看破〉【判】、〈製作〉【知】、〈知識:次元界〉【知】、〈知識:宗教〉【知】、〈知識:歴史〉【知】、〈治療〉【判】。加えて生存の神秘から、〈動物使い〉【魅】、〈知識:自然〉【知】、〈生存〉【判】を得ています。
 これらの中から選んでいきましょう。

 高い魅力を生かすために〈交渉〉を、生命を尊ぶオラクルらしさのために〈治療〉〈生存〉を選びます。また、交渉と合わせて使えそうな〈真意看破〉も取りましょう。残る一枠は遊びとして〈芸能:朗誦〉にしました。
 技能のうち、〈製作〉〈知識〉〈職能〉〈芸能〉は実際には別個の技能であり、あなたはそれらのうちどのような行為に精通しているかを各技能に付記された表から一つ選んで決めねばなりません。


7.キャラクター特徴を決める
 キャラクター特徴とは、APGで追加されたルールで、種族や職業とは無縁な、キャラクター自身の生まれや経歴によって獲得される能力のことです。
 これはGMによっては採用されない追加ルールです。
 基本的にキャラクター特徴は特技の半分程度の効果を持ちます。一般に、新規キャラクターは二つの特徴を得ることが出来るでしょう。
 また、キャンペーンに挑むに際し、キャラクターが物語に関わるための特徴をGMが製作して提示する場合もあります。この場合、必ず一つはキャンペーン特徴を習得する必要があります。

 特徴はキャラクターの背景設定に関わるので、好きに決めるのがいいのですが……イニシアチブを強化する〔対応者〕や各種セーヴ強化系の特徴がデータ的には強力でしょう。特徴ボーナスは累積しないことに注意してください。

 今回は信仰特徴から魅惑・強制効果へのセーヴに+2し信仰焦点具を体に備える〔生まれながらの印〕と、瀕死状態の対象に接触することで容態安定化させる〔神聖なる接触〕を取りました。オラクルは信仰焦点具を必要とせず、また0レベル呪文「ステイビライズ」で容態安定化が出来るのですが、キャラのイメージを優先しました。


8.アイテムを買う
 最後に、アイテムを購入しましょう。クラスごとの装備制限を確認し、所持金の範囲内でアイテムを購入してください。
 オラクルは単純武器、軽装鎧、中装鎧、そして盾(タワー・シールドを除く)に習熟しています。
 初期所持金は各サプリの「クラス」ページに記されています。
 オラクルの場合は105gpです。

 まずは武器を買いましょう。
 武器には大きく分けて単純武器軍用武器があります。単純武器は殆どの職業が扱える簡単な武器ですが、軍用武器は扱えるクラスが制限されています。
 オラクルは全ての単純武器に習熟しています。
 【敏捷力】を切っていること、そして治癒呪文の多くが接触発動である関係上、信仰系キャラクターはある程度前線に出ることが予想されます。そのため、片手には盾を持ち、片手武器を携帯することにします。また、後方で何もすることがない時のために遠距離武器も持っておきたいところです。

 ここではモーニングスター(8gp)とライト・クロスボウ(35gp)、そしてクロスボウ・ボルト10本(1gp)を購入しました。残り所持金は61gpです。

 次に防具です。
 防具は装備することで動作を妨げます。移動速度が下がるのは勿論のこと、ACに対する【敏捷力】修正上限がかかり、【筋力】と【敏捷力】に関わる技能の判定にペナルティがかかり、更に重い防具は秘術呪文に失敗確率を与えます。
 オラクルが扱えるのは中装鎧までなので、そのうちから選びます。【】修正が低いため【】修正上限は気にしなくてもよく、また元より【】【】の技能判定を考慮していないので、これも無視します。秘術呪文を扱わないのでこれも無視。ただし移動速度は、遠くの相手にどれだけ早く回復を届けられるかに関わるため、可能な限り考慮することにします。

 ……と言っても、初期所持金では滅多な防具は買えません。なにせ防具は武器と比べて遥かに高額です。
 ここはハイド・アーマー(15gp)と鋼鉄製ライト・シールド(9gp)を購入しました。盾は重い物だと完全に手が塞がってしまうため、クロスボウの扱いにペナルティがかかるからです。戦闘中何かの作業を担当することになってもいいようにという備えの意味もあります。残金は37gpです。

 最後にその他のアイテムを買いましょう。
 まずは職業ごとに用意されたアイテムセット「(職業名)用具」を買うことをおすすめします。必要な装備が一通り入っているからです。

 まずは9gpでオラクル用具を購入し、残金は28gpとなりました。
 オラクル用具の内訳は(背負い袋、携帯用寝具、ベルトポーチ、ろうそく(×10)、火打ち石と打ち金、鉄の深鍋、携帯食器一式、ロープ、石鹸、松明(×10)、保存食(5日分)、水袋)となります。
 〈治療〉技能の助けになる用具を買いたいところですが、50gpとかかるため諦めます。
 後は身だしなみ用具(1gp)、組み付き対策の錬金術(5gp)を持ち、残る22gpは資産として持っておくことにします。
 これでアイテム購入は完了です。

 キャラ作成とは直接関わりがありませんが、PTで資金を出し合って共有財産を作り、PT全体を助けるような道具――テントダンジョン探検用具治療用具などを購入しておくと旅の助けになるでしょう。
 データの山との戦いもこれで終わりです!

 

9.習得する呪文を決定する
 ……と、その前に、あなたが呪文使いである場合、呪文の習得を済ませなくてはいけません。習得できる呪文やその準備の方法はクラスごとに違うため、それぞれのクラスの説明を参照してください。

 オラクルの場合、クレリック呪文リストから習得可能なレベルの呪文を、「表:オラクルの習得呪文数」にあるぶんだけ習得できます。
 クラスレベル1では、0レベル呪文四つと1レベル呪文二つのみです。他のクラスと違い、【魅力】の高さで習得数が増えることはありません。
 加えて、習得可能になったキュア系呪文が全て自動で習得されます。これは習得可能数を消費しません。
 オラクルは習得した呪文を全て準備の必要なく扱えます。

・0レベル
ガイダンス:1回の攻撃ロールかセーヴィング・スローか技能判定に+1。
ディテクト・マジック:60フィート以内の呪文や魔法のアイテムを感知する。
リード・マジック:巻物や呪文書を読む。
レジスタンス:対象はセーヴィング・スローに+1を得る。
・1レベル
ブレス:仲間の攻撃ロールと[恐怖]に対するセーヴに+1ボーナスを与える。
リムーヴ・フィアー:1+1体/4レベルの対象の恐怖を抑えるか、[恐怖]に対するセーヴに+4ボーナス。
キュア・ライト・ウーンズ:1d8+1/レベル(最大+5)のダメージを癒す。

 習得した呪文はこのようになりました。


10.ステータスを算出する
 長かったキャラ作成もこれで最後、各種ステータスと装備品から、実際にセッション中用いるデータを算出します。
 各種ボーナスについては、基本的に同系統のボーナスは重複しないため、どのボーナスであるかを書き記しておくことをおすすめします。(例:AC=17(敏1 鎧4 反発2))

 イニシアチブ修正とは、ラウンド中誰が先手を取るかを決めるイニシアチブ判定における修正値です。高いと敵よりも早く動けます。
 攻撃修正値は、命中判定において用いる値です。
 戦技ボーナスとは、足払いや組み付きなど、敵を妨害するために行う攻撃=戦技において使われる特別な攻撃修正値です。
 戦技防御値とは、戦技をかけられた際に対抗するときに用いる修正値です。
 ACとはアーマークラスの頭文字で、敵があなたに攻撃を加える際の難易度になります。
 セーヴとは状態異常に対抗するための修正値です。

 

 イニシアチブ修正:【敏】修正値+各種ボーナス
 近接攻撃修正値:基本攻撃ボーナス+【筋】修正値+特技修正+各種ボーナス
 遠隔攻撃修正値:基本攻撃ボーナス+【敏】修正値+特技修正+各種ボーナス
 戦技ボーナス:基本攻撃ボーナス+【筋】修正値+サイズ修正(小型だと-1)
 戦技防御値:10+基本攻撃ボーナス+【筋】修正値+【敏】修正値+サイズ修正(小型だと-1)

 近接武器攻撃力:武器ダメージダイス+【筋】修正値+各種ボーナス
 両手持ちの場合【筋】修正値は1.5倍(端数切り捨て)

 遠隔武器攻撃力:武器のダメージダイス+各種ボーナス
 投擲武器やコンポジット・ボウのみ【筋】修正値を加える

 HP:クラスのヒットダイスの最大値+【耐】修正値+その他ボーナス(特に適正クラスボーナス)
 AC:10+鎧ボーナス+盾ボーナス+【敏】修正値+その他ボーナス
 立ちすくみ時のACは【敏】修正値を加えない
 対接触呪文・能力に対するACは防具のボーナスを加えない

 頑健セーヴ:クラスの頑健セーヴ基本値+【耐】修正値+その他ボーナス
 反応セーヴ:クラスの反応セーヴ基本値+【敏】修正値+その他ボーナス
 意志セーヴ:クラスの意志セーヴ基本値+【判】修正値+その他ボーナス


11.名前をつける
 データはすべて記せましたか? 呪文に不備はない? 所持金の計算ミスは?
 なければ、最後にキャラクターの設定を固め、名前を付けましょう。この頃には、あなたのキャラクターにはそれなりのイメージが出来上がっているはずです。

 このオラクルは、生命を尊び、その灯火を守るために生きています。視野の不利にもめげず、手の届くところにある生命をなんとか助けようとします。もっとも、モーニングスターを振り回すことから、外敵を排除することを否定していないのでしょう。
 生まれながらに手の甲に神の印を授かっており、その手で触れることで死にかけた人間を救うことが出来ます。治療とサバイバルの能力を持ち、交渉事に長けていることから旅に慣れた人間でしょう。嗜み程度に、物語を朗読するのが趣味のようです。

 とすれば、恐らく彼女の属性は「秩序にして善」でしょう。

 ここではこのオラクルを女性とし、名前はニルダとしました。

 これでキャラクター作成は完了です! お疲れ様でした!


●終わりに/物語のはじめに

 あなたの今作ったキャラクターは、そのままでも恐らくゴラリオンの世界を冒険することが出来るでしょう。
 ですが、設定についてを深めていくことで、より一層没入感のあるロールプレイができるはずです。それは例えば、人種であったり、出身であったり、外見であったり、癖や特徴かもしれません。

 いずれにせよ、これは区切りであって終わりではありません。あなたとあなたの作り上げたキャラクターがゆく探索行はまだ始まってもいないのです。あなたのキャラクターは冒険の最中で洗練されていくでしょう。
 これは始まりです。今こうしてあなたの頭を悩ませてきたデータと設定、その全てが、きっとこの先であなたの冒険を助け、彩るでしょう。

 それでは、よき冒険を。


●ニルダ・キャラクターシート

ニルダ Nirda

女性、人間、1レベル・オラクル
LG/中型サイズの人型生物(人間)
イニシアチブ +4; 感覚 暗視30フィート; 〈知覚〉+1

防御
AC 15、接触10、立ちすくみ15(鎧4、盾1)
hp 15(1d8+2+4+1)
頑健 +0、反応 +0、意志 +4

攻撃
移動速度 20フィート
近接 モーニングスター=+0(1d8/20)
遠隔 ライト・クロスボウ=+2(1d8/19~20)
修得オラクル呪文 (術者レベル1; 精神集中+5)
 0レベル/回数無制限 ガイダンス ディテクト・マジック リード・マジック レジスタンス
 1レベル/4回 ブレス リムーヴ・フィアー キュア・ライト・ウーンズ
神秘 生命

一般データ
【筋】10、【敏】10、【耐】14、【知】10、【判】14、【魅】18
基本攻撃 +0; CMB +0; CMD 10
特技 《イニシアチブ強化》 、《追加hp》
特徴 〔生まれながらの印〕〔神聖なる接触〕
技能 〈交渉〉1+7〈治療〉1+5〈生存〉1+5〈真意看破〉1+5〈芸能:朗誦〉1+7
言語 共通語、オシーリオン語
その他の特殊能力 オラクルの呪い(曇った視界)、啓示(放出)
その他の装備 モーニングスター、ライト・クロスボウとボルト10本、スケイルメイル、鋼鉄製ライト・シールド、背負い袋、携帯用寝具、ベルトポーチ、ろうそく(×10)、火打ち石と打ち金、鉄の深鍋、携帯食器一式、ロープ、石鹸、松明(×10)、保存食(5日分)、水袋、8gp

特殊能力
曇った視界 ニルダは30フィートを超えると何も見えないが、30フィートの暗視を持っている。
放出(超常) 君はクレリックと同様の正のエネルギーを放出でき、治癒する(あるいはアンデッドに与える)ダメージ量の決定に際し君のオラクル・レベルを有効クレリック・レベルとして使用する。君はこの能力を1日に1+君の【魅力】修正値に等しい回数使用することができる。
呪文と装備 ニルダは下記の呪文と装備を使用できる。
・0レベル
ガイダンス:1回の攻撃ロールかセーヴィング・スローか技能判定に+1。
ディテクト・マジック:60フィート以内の呪文や魔法のアイテムを感知する。
リード・マジック:巻物や呪文書を読む。
レジスタンス:対象はセーヴィング・スローに+1を得る。
・1レベル
ブレス:仲間の攻撃ロールと[恐怖]に対するセーヴに+1ボーナスを与える。
リムーヴ・フィアー:1+1体/4レベルの対象の恐怖を抑えるか、[恐怖]に対するセーヴに+4ボーナス。
キュア・ライト・ウーンズ:1d8+1/レベル(最大+5)のダメージを癒す。